介護福祉士の「養成校ルート」期間延長の可能性が?

大学や専門学校を卒業すれば介護福祉士として働くことができる、いわゆる「養成校ルート」については2021年度までに卒業する場合、国家試験を受験して合格せずとも5年間は資格取得者と見なされる経過措置の段階にあり、それ以降は資格合格が必須とされています。
しかし、この養成校ルートでの国家試験の合格義務化を見直す動きが自民党内で出始めていることをケアマネタイムスが報じています。その理由については、次のように表記されています。

見直しが俎上に載る背景には、養成校に入る外国人留学生の急増がある。

今年度の入学者数は、前年(1142人)のほぼ倍にあたる2037人。日本人も含めた全体の約3割にのぼっている。2017年9月から新たな在留資格が創設され、養成校を出て介護福祉士になれば日本で長く働いていける環境が整ったためだ。

養成校としては減少傾向にある日本人入学生を補う学生として、留学生としては卒業さえすれば間違いなく日本で働くことができる方法として、施設としては技能実習や特定技能外国人よりもレベルの高い人員が確保できる、三者三様の利点があるためこのような動きになっているものと考えられます。

この見直しはあくまで検討段階ですので今後の動向が気になるところですが、これまでに取り上げてきたように、留学生に対する出入国在留管理庁の目が厳しくなっていますので、仮に国家試験の受験義務化が先送りされたとしても外国人留学生が更に増え続けるかは疑問の余地の残る部分です。